ヨーロッパの大学を受験する際、多くの国では入試はありません。
大半の国では高校の成績と志望動機にあたるモチベーショナルレターに面接や推薦書などで合否を決めます。
しかし一部の国やチェコでは大学入試があり、これにより合否が決まります。
チェコの大学入試は大学や学部ごとで違うので説明はできませんが、出願者の合格率の参考になるデータがあるのでここで解説します。
チェコの大学入学は難しい?簡単?合格率のデータについて
一部の大学は入試によってチェコに行かなくてもオンラインでできるものもあるかと思いますが、恐らくほとんどの大学の入試は現地に行って受験する必要があるでしょう。
日本からチェコの大学を受験する人にとってチェコの大学に入りやすいか、入るのが難しいかは大切な情報だと思います。
そこで大学入試に関する目安になるものが一つあります。
Studyin.cz
Studyin.czというCzech National Agency for International Educationが運営してる公的なウェブサイトがあり、そこで情報が一部公開されているのでそこから今回は引用します。
ただ紹介しておいてなんですが、データを紹介する前にちょっと注意点を書いておきたいと思います。
このデータについてについての注意点
ここのウェブサイトでは紹介されている各大学のsuccess rateが公開されています。
上でも書いた様に、このウェブサイトは公的なウェブサイトなので信頼性はあります。
しかしこのデータ、少なくとも数年前から変わっている様には見られません。
もう少し言うと、各大学の情報の最終更新日も載っていないので、いつの時点の情報なのかが確認できません。
実はこの合格率について、僕が大学に入学した年にチェコ人の友達からこのサイトを教えてもらったんですが、その時からsuccess rateが変わってない気がします。
なので実際どこまで2020年現在とどれほど合っているのか、それとも全然違うのかはっきり言えませんが、それでも参考程度にはなると思います。
その点を念頭に置きつつ見てもらえたらチェコの大学受験事情が少し見えるでしょう。
公立大学
注意点はこれぐらいにしてチェコの公立大学と私立大学の入試合格率の表を出していきます。
ちなみに合格率の数字ですが、1は100%を表していて、例えば0.5の場合は合格率が50%になります。
[table id=8 /]
私立大学
[table id=9 /]
公立と私立の違い
表を見てもらえばすぐにわかりますが、公立と私立の合格率で明らかに差があります。
これはいくつか理由があります。
一つ目は、公立大学でチェコ語で勉強する場合は授業料が無料だからです。
これは中々うまいシステムだと思いますが、公立大学をチェコ語で勉強するならチェコ人だろうと日本人だろうと無料です。
芸術系や理系でも関係無いので大学生や家族にとって非常に優しいシステムです。
一方で私立大学や、公立大学でもプログラムが英語の場合は学費を払う必要があります。
学費は大学ごとで違うので一概には言えませんが、チェコで一番有名で最も古いカレル大学は年間大体4,000〜6,000ユーロほどです。
私立大学の場合はそれより安い大学も出てきますので、各大学のウェブサイトを確認してください。
二つ目の理由も一つ目と繋がっていますが、私立大学は学生(と言うか学費)が欲しいので、公立大学より入学のハードルが緩いことが多いです。
私立大学では「この英語力で授業ついていけるのか?」って人も入学できたりします(もちろん大学によりますが)。
三つ目として、チェコ人は学費が無料というのもあり公立大学入学を優先します。
学費が無料なのである意味当たり前ですが、チェコ人は公立大学を先に受験して落ちた場合は私立大学を滑り止め的な感じで受けています。
ただチェコ語ができる日本人やスラブ語圏以外の外国人は関係無いポイントなので、この点は日本人には気にすることはないでしょう。
チェコの私立大学と公立大学の違いについてはこちらでもまとめていますのでよければ併せて読んでみてください。
また、ウェブサイトのリンクはここにありますので詳しくみたい方はそちらから確認してください。
関連記事:チェコの国公立と私立大学の違いについて