机の上で教科書と向き合っていても、思うようにドイツ語の勉強が進まない時はありますよね。そんな時は気分転換も兼ね、ドイツ語の映画を観てみるのはいかがでしょうか。
リスニングやネイティブの言い回しが勉強できるのはもちろん、ドイツ語圏の文化や歴史も知ることができ、勉強のモチベーションが上がりますよ!
ドイツ映画でドイツ語学習!隠れた名作映画
ここではドイツ語のおすすめの映画を5つご紹介します。
ドイツ関連の映画は、主に第二次世界大戦を主題にした作品が多いのですが、実は制作国がアメリカやイギリスも多く、英語がメインなんてこともしばしば。しかも作品の中で他のヨーロッパの言語が飛び交い、どこの言語かわからないなんてことも。ここで紹介する映画はドイツ語がメインで、あまり他の言語も使われていないので、安心してドイツ語学習に専念できます。
小さな独裁者(Der Hauptmann,2017,119分)
(あらすじ)
1945年4月ドイツ終戦まで1ヶ月。21歳の脱走兵ヘロルトが偶然見つけたのは、ナチス将校の軍服。初めは逃亡の手段としてヒトラーの特使と名乗り、軍服を使用するのだが、権力を手にしたことで自分自身に錯覚し、ヒトラーのような殺戮を指揮する独裁者へと変貌を遂げていく。実話を基にしたストーリー。
緊張感があり、最後までハラハラと目が離せない作品です。戦争が怖いというよりも、人間誰しも暴走し得るという恐ろしさを目の当たりにします。ちなみに、主演を務めたマックス・フーバッヒャーはスイスの出身です。
僕たちは希望と言う名の列車に乗った
(Das schweigende Klassenzimmer,2018年,111分)
(あらすじ)
1956年の東ベルリン。将来を約束された生徒たちが、偶然にもハンガリーで起きた蜂起を知り、自由のために戦う彼らに校内で2分間の黙祷を捧げた。しかしそれは、旧ソ連の影響下にあった東ベルリンでは反逆行為とみなされ、学生たちは1週間以内に首謀者を告げるよう圧力をかけられる。学生たちは友を裏切りエリートへの階段を進むのか、それとも友を守り労働者階級としての一生を選ぶのか、大きな決断に迫られる。
ドイツ映画賞で6部門から受賞歴のあるラーズ・クライメ監督が手掛けた作品です。
冷戦下の東ドイツの様子や歴史を垣間見ることが出来るので、興味のある方は必見です。社会の理不尽さに憤りを覚えますが、純粋な気持ちで黙祷を捧げた学生たちの奮闘する様子に感動し、いつの間にか彼らが無事この戦いを切り抜けられるように応援しながら鑑賞してしまいます。個人的にはドイツ語と日本語のタイトルの違いにも翻訳の美しさを感じます。
我が教え子、ヒトラー(Mein Führer – Die wirklich wahrste Wahrheit über Adolf Hitler,2007年,95分)
(あらすじ)
収容所に収容されていたユダヤ人で元俳優のグリュンバウム教授は、その過去にヒトラーへ演説を指導した経験を持つ。ある日、彼は連行され、いきなりの依頼が降りる。それは、連合軍に攻められ失意のヒトラーに再び演説指導をすることだった。これを機にヒトラーへの暗殺を陰謀するものの、ヒトラーに接するうちに彼の中にも人間味を感じ始める。果たして、彼の陰謀は成功するのか?!
大手スタジオのワーナーブラザーズの作品です。こちらも戦争映画ではありますが、先に紹介した2作とはだいぶ趣向が異なり、ブラックユーモア&コメディ要素が強いです。日本で上映されるドイツの戦争映画は戦争映画に興味はあるものの、暗い気持ちになるのは苦手という方におすすめします。エンドロールのユーモアあるインタビューまでぜひ見てください。
100日間のシンプルライフ(100 Dinge, 2018年,111分)
(あらすじ)
スマホ依存症のパウルとコンプレックスの塊トニーは親友でありビジネスパートナー。ある日ふたりは飲み会の席で大喧嘩、とある勝負をすることに。それは1日に1つだけ倉庫に預けた物を取り戻せる生活を100日間の続けることだった。全裸からスタートするこの勝負の行方はいかに!
日本以上にサステナビリティや環境問題に積極的なドイツらしい作品だと思います。自分だったら、何から取り戻していこうかな?なんて考えてしまいました。物や情報に溢れた生活が本当に幸せなのか、作品を通して自分の持ち物をもう一度見直したくなります。
ドイツ語の言い回しを学ぶチャンスにもちょうど良いです。
オーストリアからオーストラリアへ 二人の自転車大冒険(Austria2Austlaria, 2020年,88分)
(あらすじ)
オーストリア出身の2人組、ドミニクとアンドレアス。平凡な生活に刺激を与えようとふたりが思いついたのは、タイトル通りオーストリアからオーストラリアへ自転車で旅すること。11ヶ月で19カ国横断、その距離18,000km。波乱万丈のロードトリップドキュメンタリー。
彼らが自転車を爆走する姿は気分爽快です!いく先々で起こるトラブルは臨場感があり、一緒に旅行している気分を味わえます。陸路でしか見えない景色の美しさや、国境を越えた友情、人の温かみにほっこりします。ドイツ語のカジュアルな表現の勉強にもピッタリです。
いかがでしたでしょうか。興味のある作品は見つかりましたか?早速ドイツ語の映画で気分転換してみましょう!