日本の大学生の多くは大学の合間にアルバイトやサークルに精を出しますが、チェコやヨーロッパの大学ではみんながみんなアルバイトをするわけではありません。
チェコの大学は基本的に自習に重点が置かれており、自由時間は多いですがその分毎週の課題が多く課せられます。
私のクラスでは大体20%〜30%ぐらいの人が在学中アルバイトしていました。
私は自分のフリータ時代に貯めた貯蓄で何とか生活していましたが、何度かアルバイトもしていました。
今回はチェコの大学生時代のアルバイトの経験談をお話ししていきます。
ワーホリでチェコに来る方にとってもウェイターの仕事は参考になると思います。
ちなみにチェコの学生ビザではアルバイトが認められており、月10,000コルナまでは税金がかかりません。
チェコで大学生の時に寿司屋でアルバイトをした経験談
ちなみに先に結論を言っておくと、週三日レストランでアルバイトをしていた時が3年間の大学生活の中で一番成績が悪かったです。
なのでアルバイトは生活費の足しになるが、その分勉強時間を失うというトレードオフの関係になりやすいので、アルバイトを前提としてチェコの大学に留学すると成績に悪影響が出る可能性があるのは留意してください。
日本人の友達に寿司屋でのバイトに誘われる
私は大学生の時Speak easyという日曜日の午後に行われるランゲージエクスチェンジグループや、金曜日の夜にOrympiaというパブで日本人が集まる飲み会などにちょこちょこ顔を出して、日本人ともヨーロッパ人とも交流をしていました。
そこで知り合った日本人の一人がベトナム人が経営する寿司屋で働いており、丁度ウェイターを募集しているので興味ないかと誘われました。最近、プラハは日本食ブームで、色々と日本食屋が出店するようになっていますが、中にはオーナーが日本人ではない、というケースも多いです。
[blogcard url=”http://uueuro.com/japanese-food/”]
チェコ語は不要で英語さえできればオッケーとのことだったので、海外で働く経験としてとりあえず話を聞きに行くつもりでそこのお店に行ってみました。
CVさえ要らないと言われ、オーナーと会っても知り合いの紹介ということで話は非常にスムーズに進んで自己紹介が済んだら、いつから働けるかという即採用な感じでした。
オーナーは優しく良い人そうでしたが少し詳しく聞くと、
- 週二日からでもいいから、いつでもいくらでも働けるだけ働いてほしい
- 働く日は賄い有り
- 給料は時給80コルナ(約400円)で手渡し
- 朝と夕方の二勤制で片方働くと6時間、両方働く場合は休憩があり約11時間労働
当時プラハの最低賃金は70コルナちょい(約350円)だったので、最低賃金をギリ上回るぐらいでした。
まあ折角なのでとにかく試しに働いてみることに。
実際働いてみると
職場ではチェコ人は一人二人いるぐらいでほとんどはモンゴル人や韓国人やベトナム人などアジア人ばかり。
モンゴル人の友達など今までいませんでしたが働いている人はみんなチェコ語が流暢で最初は驚きました。
同僚とのコミュニケーションは全部英語ででき、お店が中心部にあったおかげかレストランのお客さんもほとんど英語でやりとりできたのはよかったです。
働く上では日本でウェイターとして働くような丁寧さは求められなかったので、その点あまりストレスなくできたのも良い点でした。
ちょっと面白いなと思ったのが、あまり英語が上手でないチェコ人からオーダーを取る時「Sushi set 2 times(正しくは2 Sushi sets)」と何度か同じパターンの英語を言われたこと。
チェコ語では英語と違ってtimesで表すのか気になりました。
もう一つ面白いなと思ったのはチェコでは少額のチップは結構もらえるんですが、それを従業員全員で分けること。
アメリカではチップはウェイターの大事な収入源なので担当したウェイターがチップを総取りしますが、私が働いたレストランではキッチンの人とも分けてました。
ただチェコのレストランではチップはどこも売上金と交ぜているので他でもそうっぽいですね。
学生にとって大きかったのが賄いです。
私の月の生活費の多くは食費だったので働く日はとにかく賄いを食べまくり、少しでも食費を浮かしていました。
週に2日〜3日働いて1ヶ月の給料は7,000コルナいかないぐらいでしょうか、日本円にすると約35,000円ほど。
良かった点
賄いは基本お腹がいっぱいになるまで食べれたので食費の節約にはかなりできました。
ウェイターとは言え、日本と全く違う環境で働けたのも経験としては大きいです。
そして大学や日本人グループ以外の人と知り合いになれるというのも貴重でした。
例えばチェコにはモンゴル人が日本人以上にたくさん住んでいること、モンゴル人の中には日本語を勉強する人も結構いて、モンゴル語を話せる日本人より日本語を話せるモンゴル人の方が圧倒的に多いことなど全く知らない世界を感じれる場でした。
ネガティブな点
残念ながらいい点だけというわけにはいきません。
一番感じたのはとにかく給料が低いことです。
仮に時給400円で日本の正社員の基準になる月200時間働いたところで日本円にすると80,000円ほど。
東京で働いたら時給1,000円すぐにもらえますのでどうしても比較してしまいました。
そしてアルバイトですのでどうしても働く分時間が他のことに回せなくなります。
結構繁盛していた寿司屋さんだったので働いた後はクタクタに。
朝勤だけして夕方勉強しようと思っても集中力が減ってしまいました。
実際半年ほど働いていましたが、その学期の成績が一番悪く随分と落ち込みました。
ちなみにこれがきっかけで、長くは働かない方が良いと判断することになりました。
あと、チェコで働く経験にはなったが、就職する上での経験にはあまり役に立たないことです。
特にオフィスで働くような職種にはウェイターの経験は一切考慮されません。
他に苦労した点としてキッチン組とウェイター組で別れていたことです。
キッチン組の人と仲が悪いわけではないですが、キッチンは非常に忙しく、そしてキッチンで働いてるモンゴル人の英語は忙しいせいか非常に聞き取りづらかったです。
そのせいで何度か聞き返すとすぐに怒られました。
他にもベトナム人やモンゴル人の名前は馴染みがなさすぎて覚えるのに苦労しました。
名前間違えをしたのはしょっちゅうでやはりいい顔はされませんので、名前はメモなりしてできるだけ早く覚えることの大切さを感じました。
まとめ
私が働いた寿司屋はプラハでも時給が低いところだとチェコ人のクラスメイトから言われました。
どんな職種にせよ、時給100コルナは超えるところが多いと言っていたので実際そうなのでしょう。
例えば私のインド人のクラスメイトは、英語のみでオフィスでアルバイトをしており私よりずっとお金をもらっていました。
正直夏休みなどに日本に帰って、その間短期のバイトをたくさん入れた方が効率は圧倒的に良いです。
なので英語だけでアルバイトを見つけることは難しくないでしょう。
私が働いた寿司屋より待遇がいいところも多いはずです。
それでもチェコ、というかヨーロッパの大学で勉強する上で自習する時間は必要になり、その上でのチェコでアルバイトは生活費の全てを賄うのは難しいなと言うのが私の感想です。
優秀な人であればアルバイトと勉強を両立できる人も間違いなくいますが、少なくとも留学の最初の一年は勉強に専念することをオススメします。
そしてワーホリで来る方は飲食店で働くメリットがあると思います。
食費を賄いでカバーできるのは大きく、生活費を抑えるいい選択肢になりえます。
ただ私のように時給80コルナだとフルタイム並みに働いても大した給料にはならないので、もう少しもらえるところを探しましょう。