【体験談】ここが違う!ドイツに転職したサラリーマンが見た日本との会社の違い

Free-Photos / Pixabay

組織というのは、個人の集合体で、やがてそれが大きくなると社会を形成します。どのような大きな組織でも、個人の寄せ集めで成り立っているわけですが、面白いことに、組織全体もまた、個人のように「性格」を帯びるようになります。

それゆえ、ビジネスの世界では、組織論、グローバル組織論、Cross-Cultural Management、のような分野の研究が盛んで、日系企業に関する研究も多くなされています。

今回は、我々が慣れ親しんだ日系企業文化を離れ、ドイツの企業組織がどのような性格を持っているのか、元サラリーマンの私の目線からまとめて行きたいと思います。

ドイツの会社とドイツ人

日本企業が形式美にこだわり、アメリカ企業が利益にこだわるように、企業組織はその国の性格の顕現のようなもので、ある程度の特徴を持っています。

ドイツ人、あるいはドイツ企業の特徴として知られているのは、「即物的(Pragmatical)」あるいは「合理的」であることです。

変に見てくれにこだわるよりも、かといって利益主義的というわけでもなく、ひたすら合理的に、会社としての存続と発展を考慮する国民性です。

例えば、日本の企業で何かトラブルが発生した場合、責任の所存を明らかにし、まずは形式的であっても顧客への謝罪から始まります。

ドイツの場合、「まあ、起こってしまったことはしょうがないから、まずは責任のなすりつけあいをするよりも、どうやって次の最善手が打てるのか考えようぜ」と、わりとあっけらかんとしています。

例をあげればきりがないのですが、日本人である私の目から見ると、奇異に映る部分が多くあります(恐らく、むこうからみたらこちらが変に見えているのでしょうが)。

私がドイツの会社に入った経緯

私がもともとこの会社に所属するようになったのは、インターンシップを申し込んでからです。大学の掲示板に、ドイツ語+アジア言語話者を募集していたため、申し込んでみたところ、上手くインタビューに合格し、数か月会社のほうで働くことになりました。

アジアのマーケットをコントロールする業務でしたが、その後、パフォーマンスもそこそこボスのほうに認められ、そのまま会社で働いてみないか、という形で、晴れて正式に採用されるようになったわけです。

というわけで、私の場合、いきなり本採用でオフィスワークを開始したわけではなく、試用期間が数か月あってから(ドイツの会社の場合、みな似たようなパターンをとりますが)、という形で、じわじわと業務内容が増えていった形です。

日本とドイツ、サラリーマンのここが違う

駐在などでドイツに来たことのあるサラリーマンの方などはいると思いますが、日独両方の会社組織で働いた経験のある方は中々いないと思います。

それゆえ、元日本のサラリーマンの私の目からみて、どんなところが違うのか、感じた点をピックアップしてまとめてみました。

残業は極力避ける文化

まず、ドイツの場合重要なのはプロセスではなく結果です。日本のように、会社に夜遅くまで残って残業しても評価されないどころか、むしろ非生産的だと批判されます。

その文化は、会社、あるいは社会全体に広く行き届いており、銀行やコンサル、医者など一部の激務で知られる職種を除けば、ドイツ人の仕事は定時には終わり、夜はスポーツや友人との会食など、プライベートを楽しめます。

これは、日本企業がドイツ人を雇うときも、よく問題のたねになるようで、かきいれ時など、ちょっと人手が足りない、普段よりも多く働いてほしい時などでも、さっさとドイツ人は定時に帰ってしまいます。

公私混同せず

日本のように、会社の同僚や上司との付き合い、といったものは割と希薄です。たまに(創立記念日や、クリスマスなど)、会社のイベントが催される程度で、会社での人間関係はあまりプライベートに持ち込まれません。

ただ、これは私が割と年の離れた同僚と離れているためかもしれません。話を聞くと、同僚同士でよく飲みに行く、というドイツ人の友人もありますし、会社によりけりなのでしょうか。

ちなみに、以下の写真は、たまに開催されるうちの会社のバーベキューパーティです。

裁量決定権が大きい代わりに、責任は自分でとる

日本の場合、割と個人の行える業務内容は限定的で、新卒であればなおさらでしょう。ホウレンソウ文化で良く知られるように、個人のパフォーマンスよりも、横の連携、集団行動が良しとみなされます。

ドイツの場合、みな自由に行動・業務をおこないます。ドイツの社会は個人主義でよく知られ、よそはよそ、うちはうち、を地で行く国家です。それゆえ、割と連携を取らずに、単独で勝手に行動するパターンがよく見受けられます。

その代わり、おこなった業務に関しては、ボスが責任をとるというより(たとえボスに了承を得たとしても)、おこなったその当人の責任、というようなケースが多々発生します。