【ドイツ人の食卓】血のついたソーセージを使った、ケルンの伝統料理Himmel und Erde(空と大地)

かつてドイツでは「ジャガイモ料理ができないと嫁入りできない」と言われていたほど、ドイツの食卓とジャガイモとの関係は切り離せません。

食物不毛の地であるドイツでは、ジャガイモは貴重な材料であり、重宝されたうえ、様々な工夫を凝らした料理が、このジャガイモをもとに創意工夫を施され、作られてきました。

時代とともに、食卓の風景は移り変わり、今やドイツの田舎町ですらピザやパスタが並ぶようになりましたが、地方では、未だに古き良きドイツ料理の伝統が根付くところもあります。

今回は、あまり知られていないドイツ料理の一つ、Himmel und Erdeを紹介します。

Himmel und Erdeとは

ケルン地方を代表するドイツの伝統料理で、ブラッドソーセージという、日本ではなじみのない、血液を材料としたソーセージを使用する料理として知られています。

Himmelはドイツ語で空、Erdeは大地を意味します。

この、空は「リンゴ」(木の上からとれるので)、大地は「ジャガイモ」(大地からとれるので)を指し、上述のブラッドソーセージと合わせ、この料理は構成されます。

そのほか、炒めた玉ねぎが用いられ、ブラッドソーセージの塩気も相まって、ドイツらしい、何とも大味な料理に仕上がっています。

外部リンク;レシピビデオ

言い伝えでは、すでに18世紀ごろから存在していたとのことです。ケルンをはじめとするドイツ北西部で有名な伝統料理のひとつですが、逆に他の地域では知らないドイツ人もいます。

家庭料理のため、レストランではあまり見かけることはありませんが、ケルンをはじめとする、Nordrhein-Westfalen州の一部の地域では地方のレストランでお目にかかることができます。

Himmel und Erde

さて、味はというと、ブラッドソーセージの好みが人によって分かれると思いますが、自分的には、数あるドイツ料理の中でも、比較的に好きな部類ではあります。ちなみに、なぜ私がこの料理を知っているのかというと、ドイツ人の元カノが、唯一ちゃんと作れる料理だったからです。

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