チェコのNostrification 3: 試験と出題範囲について

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最初の記事ではNostrificationについてと対象の学生について書き、二つ目の記事では必要な書類と申請方法について書きました。

今回はNostrificationの試験について書いていきます。

もし前の二つの記事を読んでいなかったら一から通して読むことをオススメします。

関連記事:
Nostrificationとは
Nostrification 2:書類と申請方法について

Nostirifcationの試験について

この試験は市町村により行われるので住んでいる地域、または進学する大学の地域によって変わってきます。

もしあなたが試験を受けるよう言われたら正直不幸です。

この試験、普通に勉強してきた学生にとっては実はそこまで難しいものではありませんが、それでもこの試験を受けなければいけない場合は非常に厄介です。

これは日本の高校に当たるチェコのGymnasiumと手続き対象者の勉強時間を勉強時間を比較し、チェコの基準より低い場合試験を受ける必要があります。

旧共産圏の人は2年間とチェコより2年間短いので多くの学生が4科目ぐらいの試験を課せられます。

日本人でも高校の書類のみを提出するとチェコのGymnasiumより1年短いので試験が課せられる可能性があります。

前にも書きましたが、4,000時間分を超えた場合は試験が免除されると聞いたことがありますが確証はありません。

ただ中学校の書類も提出すると3年次の勉強時間も考慮してもらえる可能性があるのでダメ元でも合わせて提出することをオススメします。

試験を受けなければいけない場合、役所よりどこの学校で決められた期間内に試験を受けて合格せよと手紙で通知が来ます。

ちなみに試験は基本1日で一つだけなので、2科目以上受けなければいけない場合は別の日に行うことになります。

私はこの手続きで2度試験を受けることになりましたが、1回目は私が指定された学校にメールを送り、向こうから提案された日付で試験を受けることになりました。

1度目の試験に失敗し、2度目は指定された学校より手紙が送られて指定した日に試験を受けに来るよう言われました。

ちなみにこの試験は全てチェコ語で行われるため、チェコ語を話せない人は自分で翻訳と同じように通訳、翻訳の有資格者を雇い受けなければなりません。

試験に全て受かった場合はすぐにNostrificationの手続きを完了した旨の書類を郵送してもらえます。

しかし試験に失敗した場合、失敗した旨の書類を一度受け取り、その後Nostrificationのオフィスに行き書類にサインして、書類を返還してもらい、そして同じ書類に手数料を再度支払い再提出になります。

書類を提出してから試験を受けるまで大体2〜3ヶ月、そして失敗した場合はまた次の試験を受けるまで、また2〜3ヶ月かかるので時間がどんどん過ぎて行きます。

加えて、試験はGymnasiumで行われるので、学校が休みになる夏休み(7月〜8月)やクリスマスホリデーなどは試験を受けることができません。

なので1年間の時間があったところで、実際試験を受けられるチャンスはそう多くありません。

試験科目と範囲

審査官はチェコのGymnasiumを基準に勉強科目と時間を確認していきます。

例えば日本人で高校の時数学の科目が極端に少ない場合数学の試験が課せられる可能性があります。

試験科目は私たちは選べず、審査官が指定して科目を受けることになります。

ちなみに私は1回目の手続きをした際は科学と地理を指定され泣いた記憶があります。

1回目の試験に失敗し、手続きをやり直したら、なぜか2回目は簿記1科目になり大変困惑しました。

試験の範囲ですが、こちらは事前に大体15問程度に問題が範囲分けされており、試験時に番号を引いてその範囲の問題を答えることになります。

問題のレベルですが、これは日本の高校レベルより若干低くなっているので問題自体は難しくありません。

しかし出題範囲が非常に広く、多岐にわたって勉強しなければならなかったり、日本で習わない範囲(例えばチェコの歴史やヨーロッパの地理など)が含まれているので大変厄介です。

大体目安として50点〜60点程度取れると合格になります。

一例として地理問題は以下になります。

  • 世界の川や山について
  • ヨーロッパ大陸について
  • アメリカ大陸について
  • 各大陸の人口や民族、言語について
  • チェコの地理について

などなど、このように範囲が広いし具体的な問題を教えてくれないので、予習をするにもどこからどこまで手をつけていいかわからず難しいです。

なぜこの試験が厄介なのか

改めてこの試験が難しいかプラハを基準に理由をあげていきます。

  • オープンクエスチョンで問題の出題範囲が広い
  • 自分が勉強していない科目の試験を課される可能性がある
  • 試験がチェコ語のため、試験毎に有資格者(友人や無資格者は認められない)の通訳を雇わなければならない
  • 試験科目を勉強したことがあっても、日本で学んでいない範囲の問題があったりする
  • プラハの場合複数科目課され、一つでも試験に失敗すると合格した科目の試験も全て受けなおしになる
  • 試験の監督官は学校や先生によって違い、比較的易しい先生もいれば非常に厳格に見て来る試験官もいる
  • 試験のレベルはプラハが一番高い
  • 試験の日取りは融通がきかず、大学の授業やプレゼン、試験があってもNostrificationの試験を優先しなければならない
  • 手続きに時間がかかり、一度試験を落とすと次に試験を受けるまで2ヶ月ほどまたされる。
  • 7月から8月などの夏休みやその他の長期休暇期間中は学校が休みのため試験を受けられない

この試験は色々厄介ですが、大学の勉強と並行してNostrificationの試験勉強するのは時間的に非常に厳しいです。

そして自分が勉強したことがない科目だったりすると最早どうすればいいかわからなくなります。

例えば私は簿記の試験を課せられましたが、日本とチェコの簿記の制度は違っており、さらに英語でチェコの簿記の参考書を見つけることができず非常に苦労しました。

そしてプラハはこの手続きが非常に厳しくなっており、仮にあなたが3科目試験を受けなければいけなくて、その内2科目合格しても最後の1科目を失敗した場合また全ての試験を受け直さなければなりません。

正直このシステムは不人気で外国人から沢山批判が出ていますが、現状どうしようもありません。

なので試験を避けるのが最善になります。

通訳者について

上にも書いた通り試験は全てチェコ語なので自分で有資格者の通訳者を雇うことになります。

試験時間は大体1時間以内で口頭試験なので通訳者が必要です。

通訳者はこの試験を理解しているので、費用は人によって変わって来ますが教えてもらえるでしょう。

一つ問題なのが日本語の通訳者を雇うか、英語の通訳者を雇うかです。

日本語の通訳者を雇った場合、試験官はこちらの言語が一切わからないので通訳者が私たちの回答を手伝ってくれます。

しかし日本語の通訳者の場合は基本英語の通訳者より費用が高くつく可能性があります。

そして日本語の通訳者の人数が少ないので上手く見つけられない可能性もあります。

英語の通訳者の場合、人数が多いので見つけやすく、価格も安くなると思います。

しかし試験官は英語を理解できる場合があるので、通訳者はあまり回答にサポートをすることができない可能性があります。

ちなみに私の時は英語の通訳者を雇い、試験一回につき1,000コルナ支払いました。

ロシア人たちはどうしてるか

さて旧共産圏の人たちは私たち日本人より試験科目が多く大変苦労しています。

自分でなんとかできない人たちはエージェントを使ってサポートを受けたりしています。

エージェントを使えば手続きを代行してくれたり、試験毎に通訳者を手配してくれたりするので負担を減らせます。

もしエージェントを使うことを考えるなら、知り合いの旧共産圏の人にいいエージェントがいないか聞いてみるのも一つの手です。

こちらの費用ですが、人によって5,000コルナだったり10,000コルナ以上請求する人がいるので利用の際は料金とどこまで請け負ってくれるか確認しましょう。

まとめ

私立大学に行った私にとってこの手続きは、とにかくめんどくさいの一言に尽きます。

他の外国人でこの手続きに一年以上かかったり、このせいで留年やチェコの大学を退学した人も見て来ました。

日本人も試験を課される可能性があるので要注意です。

もし試験科目が一つのみで自分の得意科目ならスムーズに終わらせられますが、そうでない場合は時間とお金がどんどんかかっていきます。

なのでできるだけ試験を避けるように手続きを行うのがベストです。

もしこの問題に困った人がいれば私に連絡をください。

できる範囲でアドバイスします。