シエナが熱狂に包まれる伝統行事パリオとは?

Ciao!!

うだるような暑い日が続いてまいっちゃいますね…

シエナも連日40度近い猛暑が続いています…

というわけで今回は、年に2回シエナが燃え滾る!伝統行事のパリオについて解説していきます!

パリオって何?

たいていはそもそもパリオって何?という感想が浮かぶと思います。

パリオとは、トスカーナ州にある(僕の街!)シエナで年に2回、7月2日と8月16日に行われる伝統的なお祭りです。

話によるとパリオの歴史は12世紀にさかのぼるのですが、史実として残っているのは13世紀からになるそうです。

じゃあこのパリオでは何をするのかというと…競馬です!!!!!

競馬かよ!って思う方もいるかもしれませんが、まぁそうカッカせずに説明を聞いていってください!

ちなみに筆者は直後に日本に帰国する予定があったので感染対策で泣く泣くオンラインで観戦しました…(来年は絶対に現地で!)

そのせいもあって今回載せる写真はほとんどオンラインで観戦しているときの画像です…(パソコンのスクリーンショットはすべて失敗していました…)

パリオは競馬?どんな競馬?

ここでいう競馬は一般的なお金をかけたりするあの競馬とは少々違います。

パリオでする競馬は、馬と騎手が自分たちのコントラーダの誇りをかけて戦う競技なのです!

コントラーダとは、シエナの中心街を17か所に区切ったそれぞれの地域のことを言います。

コントラーダに関しては後ほどもう少し詳しく解説していきます!

17のコントラーダのうち、10がそれぞれ7月と8月に参加できるのですが、内訳として、7が前年出場できなかったコントラーダ、3が抽選となっています。

抽選は7月のパリオが5月の最終日曜日、8月のパリオが7月のパリオの翌週に行われます。

この抽選の時点でカンポ広場は身動きが取れないくらいに人で埋め尽くされ、大興奮の現場になります!

パリオの舞台はもちろん!カンポ広場!!!

開催の2週間前くらいから柵の取り付けなどが始まり、大体1週間前になると砂がびっちりと敷かれます。

そして当日、朝から騎手と出場する馬は教会に行って勝利の祝福をうけます。

その後、それぞれのコントラーダが中世風の格好で太鼓を鳴らしながら行進し、カンポ広場に入場します。

カンポ広場でもしばらくお祭り騒ぎが続いた後、競技が始まります。

競技の内容は後ほど!

このパリオと一般的な競馬との大きな違いは主に3つあります。

何だと思いますか?

1つ目はやはり街中で直前に設営された場所で開催されること。

2つ目は鞍や鐙(あぶみ、足をのせるところ)がないこと!!!

3つ目にスタートの号砲がないこと!!!!!

ヤバくないですか!?!?!?!?!?!?!?!?!?

コントラーダとは?

先ほど書いたようにシエナは17のコントラーダに分かれています。

コントラーダの由来は中世にシエナがフィレンツェからシエナや周辺の街を守っていた時に配備していた軍隊の59もの部隊に遡ります。

時とともに59のコントラーダたちは混ざったり消えたりしていって、それとともに軍事的な側面が消えていきました。

その代わりに様々な行事においてコントラーダが中心になるようになったのです。

洗礼、結婚、葬儀などの宗教的な部分や冠婚葬祭も兼ねています。

そのため教会はそれぞれのコントラーダごとにありますし、洗礼もそれぞれで行い、美術館もあります。

街の区画整理なんかもコントラーダごとにやっているそうです。

それほどまでにシエナの街で”自分のコントラーダ”というのは大事であり、生活レベルで影響もあるといっても過言ではないのです。

そしてこれも少しお話ししましたが、コントラーダにはそれぞれシンボルがあります。

例えば僕が住んでいるOndaというコントラーダは”波”、2022年7月のパリオの優勝コントラーダはDragoは文字通りの”ドラゴン”といったように様々なものが17コントラーダそれぞれにシンボルとされています。

ついでに残り15のコントラーダも紹介しちゃいましょう!

(A~Z)Aquila”鷲”、Bruco”芋虫”、Chiocciola”カタツムリ”、Civetta”フクロウ”、Giraffa”キリン”、Istrice”ヤマアラシ”、Leocorno”ユニコーン”、Lupa”雌オオカミ”、Nicchio”貝”、Oca”アヒル”、Pantera”ヒョウ”、Selva”森、Tartuca”亀”、Torre”塔”、Valdimontone”雄羊”

シエナの街を歩いていると時々これらの像などがあったりするので探してみてください!

パリオを愛するシエナ人たちは、パリオの時期が近付くと(具体的には先述の抽選の直後から!)それぞれのコントラーダのシンボルなどが描かれた旗、もしくはスカーフを首にかけて外を出歩くようになったり、コントラーダの歌を歌い、ライバルコントラーダと罵りあったりと、まぁ色々あります!

このライバルというのは公式に定められていて、実際にもかなり仲が悪いようです。(生活や結婚に影響が出ることも…!?)

そしてパリオ当日、教会で祝福を受けた後にカンポ広場までの行進があるのですが、その時にもコントラーダごとに特色があります。

もちろんそれぞれのシンボルの旗を携えてる部分もですが、それ以外にも持っている武器が違ったり槍の穂先が違ったりします。(ドラムのリズムももしかしたら違う…?)

個人的に面白いなと思ったのは、槍の穂先の違いもシンボルをモチーフにしているところもあって、筆者の住むOndaのシンボルは”波”ということでローマ神話に出てくるネプトゥーヌス(ネプチューン)の三叉槍と、その下に漁網がついていたりしました。(わかりにくい方は、ギリシャ神話のポセイドンとトライデント三叉槍を思い浮かべてもらうと、同一とされているのでわかりやすいかも…?)

この行進は筆者の住むアパートの目の前を通るので見ることができたんです!!

自分のコントラーダが行進するときはみんな歓声を上げていて、熱気と興奮に包まれていました!

そしてシエナの人々がどれほど熱狂するかというと、「シエナ人ではない彼女はシエナ人の彼氏のことが夏に向かうにつれて心配になる。なぜならパリオにのめり込みすぎて試験勉強(夏の試験は5月末くらいから7月いっぱいが含まれている)に全く身が入っていないから!!」という話があるくらいです。

筆者は約3年住んでいるOndaを応援しているのですが、残念ながら今年は7,8月の両方で出場がありません…

パリオ当日の流れ

パリオ当日は朝から馬と騎手が前述の通り教会で祝福を受けます。

この時からすでについて回っている観客ももちろんいます!

そしてその後、夕方あたりからカンポ広場に向けて行進が始まります。

行進では中世風の格好をした人たちがドラムや旗を持ち、時たま剣や槍を振りかざしています。(ちなみに鎧や帷子を着た人が多いですが、中世風のおかっぱヘアーにしている人も多いです!地毛でやってるのかなぁ…?)

このドラムは子どもの時から英才教育を受けていて、4,5月からパリオのドラムの練習を小学生くらいの男の子たちが公園などの空いているスペースで(おそらく)コントラーダごとに分かれて行っています。(この時期は街のあちこちでドラムの音が聞こえます!)

カンポ広場に着くと今度はパレードが始まります!

大きくて煌びやかな牛車に色んな人が乗って練り歩いたり、旗を使ったパフォーマンスなどが行われます。

それが終わるといざ本番!!……の前に馬の出走順の発表が行われます!

進行を行っている人が設営内から出走順が書かれている髪を受け取り、1番から順番に発表していきます。

ちなみにこの出走ゲートとなるロープに入る前に少々時間があるのですが、優勝候補の旗手のもとに他の旗手と馬が近寄ってきます。

ここではなんと!!!ほかの旗手が金銭により勝利を譲ってもらう交渉を持ち掛けているのです!!!!!

ですがご安心を、このパリオは世界一クリーンな勝負といわれており、この八百長にこたえることは一切ないそうです!

競走中に手に持ったステッキで相手騎手を叩くことはあっても汚いことはしないんです!!!!!(なんと素晴らしい…ッ!素晴らしいですよね??)

そして写真のように、ロープで囲まれただけのゲートに番号順に入っていきます。

しかし一番最後の馬だけは中に入れません…!

この馬だけ大きな不利を受けてしまいますよね?

最初の方でこのパリオではスタートの号砲はないといいましたね?

スタートはこの”不利を受けた馬と騎手が決められる”のです!

この馬が小さな円を描いて回りながら様子を伺い、ロープ内の全頭が所定位置で前を向いたらいつでも好きなタイミングでスタートを切れます!

ロープ内の旗手たちは後ろを向いて動向を伺いながら、タイミングが近い!と思ったら一斉に内側に押し寄せて少しでも内で出走しようとします。

後ろの馬が走ってロープを抜ける瞬間に前のロープも切られて戦いが始まります!!

勝負はカンポ広場3周の短期決戦です!

狭い走路を鞍も鐙もない馬と騎手がハイスピードでコーナーギリギリを駆けていく姿は圧巻です!

一番で駆け抜けた馬と騎手のもとへ同じコントラーダの観客が大歓声の中で駆け寄ってきます。

歓喜のあまり泣き出す観客もいますし、騎手が泣くことだって珍しくありません!

それだけ彼らにとって大事な伝統であり大事な勝負なのです!

どこでパリオを見られるの?

選択肢は2択、現地か中継かです。

現地であれば、無料の広場中央立見席か外側の有料スタンド席またはテラス席があります。

無料であれば午前中には行かないと良い場所では見られない可能性があります。

有料は300ユーロ以上するのでかなり高いですね…

一生に一度!と思って行くのであれば、有料席でゆっくり見るのがいいかもしれませんね!

中継であれば、La 7というチャンネルで見られます。(今までは違うチャンネルだったようですが、今年からこのチャンネルに変わったそうです)

LA7 – Video e notizie su programmi TV, sport, politica e spettacolo

La 7はパリオのネット中継を無料でしているので、自宅観戦の場合はぜひ活用してください!(僕も自室でパソコンからこのチャンネルを利用して観戦しました!)

ただ、La 7の中継は断線が多いや画質が悪いなど不評が多かったので今後の改善に期待、という部分はあります…

まとめ

いかがでしたか?

僕のなんちゃってシエナ人としての熱が出すぎないように書いたつもりです(苦笑)

皆さんもシエナに来れば(もしくは中継を見れば)シエナがどれだけパリオで熱狂し、イタリアでも注目されているのかがわかると思います!

ぜひ一度は見てみてください!!

それか、僕の在籍するシエナ大学で学びながらパリオを楽しみに待ちませんか…?

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それではまた次の記事で!

Chao!! Sogni d’oro!!