【ドイツのメーカーで働くサラリーマン直伝】ドイツ語でプレゼンする際の便利な表現(導入部分)

日本でも、大学のゼミや会社のミーティングなど、プレゼンを使う場面は多いかと思います。その文化はドイツでも同様で、論文の発表から会社の資料説明、社内外問わず、あらゆる場面でプレゼンが使用されます。

そのために有用なドイツ語のフレーズを知っておくことは、プレゼンで役立つことはもちろん、日常会話でもちょっとフォーマルな話題に触れたいときにそのまま援用できるので便利です。

そのため、今回はプレゼンで使えるドイツ語フレーズについてまとめていきます。

プレゼンとドイツ語

多くの言語がそうであるように、ドイツ語も同様に、フォーマルな場と、そうでない場とで、言語表現が異なってきます。

簡単な例で言うと、日本語の敬語のように、目上の者などを呼ぶ際に使う第二人称は「Sie」ですが、友人などに使う際は「Du」が使われます。

プレゼンや、会社の場などはオフィシャルな表現が好まれるため、居酒屋で友人のドイツ人たちと談笑するようなフレーズを使うと業務になんらかの支障をきたす可能性が高いです。

仕事の信頼を得るためにも、やはりしっかりとした言葉使いを習得しておくことは必要です。以下、プレゼンの導入部分におけるドイツ語表現です。

導入、自己紹介

(Guten Tag)Sehr geehrte Damen und Herren, mein Name ist…

まず、オーソドックスで無難な導入は上述の通り、英語で言う「Ladies and Gentleman」に該当する、上記のセンテンスです。

ちなみに、この「Sehr geehrte Damen und Herren」は、ビジネスメールでも多用される表現ですので、覚えておきましょう。

ただ、ものすごい堅苦しい表現ですので、社内向けに行うような場合は以下の

Liebe Kolleginnen und Kollegen

くらいがちょうど良いかもしれません。これですと、親愛なる同僚のみなさん、的なニュアンスです。

(Guten Tag), meine Damen und Herren, und herzlich willkommen

Liebeの言い換えとして、「meine」とかも使えます、ドイツの電車とか長距離バスに乗ると、よくアナウンスで「Meine Damen und Herren」ってフレーズが聞こえてきます、私的には上述のSehr geehrte Damen und Herrenよりこっちのほうがちょっとだけくだけた感じがして好きです。

Herzlich willkommenの部分は、ようこそ、の意です。

社外向けにプレゼンをするときは、以下のフレーズも有効です

Mein Name ist…. ich bin hier für …… verantwortlich.

これだと、私の名前は….で、….(のプレゼン)に関して責任を持ってます、的なニュアンスです。あとは、社内のグループで担当者ごとにセッションを区切ってプレゼンを行うときとかも、自分のセッションを明確にするために、上述の言い回しが便利でしょう。

ドイツの文化に共通して言えるのは、端的に物事を表現する、ということですが、同時にゲルマン人らしい古風なRespectの文化も携えていますので、ここでしっかりフォーマルな表現を使えるかで、かなり印象が変わってきます。

続いて、私の場合はよく「日本人です」ってポイントを強調するために「mein Name ist 〇〇, aus Japan (私の名前は〇〇です、日本人です)」って続けます。これは、ドイツ語がパーフェクトではないので許してね、という免罪符のように機能します(恐らく)。

ただ、もちろん知人や社内でのプレゼンで「僕の名前は〇〇です、日本から来ました」なんていうと「知ってるわい!」的な空気になるので、笑いをとりたい目的以外では使いません。

プレゼンの目的

続いて、オーディエンスに分かりやすいプレゼンを心がけるために、プレゼンの目的を伝えます。

In meiner Präsentation geht es um…..

オーソドックスな表現で、これだと「僕のプレゼンでは….について触れます」的なニュアンスです。

Ich möchte heute über das Thema … sprechen

とかですと、「今日は….のテーマについて触れていきたいと思います」って感じです。

いずれにせよ、プレゼンの最初の数分は、アイスブレイクとともに、簡単にプレゼンの概要をつかんでもらうためにありますので、ここでいかにオーディエンスの心をつかめるかが肝心です。

プレゼンの構成

目次などを通じて、プレゼンの構成について知ってもらうことも、導入の一つとして重要視されています。

Ich möchte Ihnen zunächst einen kurzen Überblick über …… geben.

Danach gehe ich ausführlicher auf …….. ein, und schließlich gibt es noch einige Fakten zu ……..

最初の表現は「まず初めに…..について簡単に触れます」というニュアンスです。

二つ目の表現は「それから、….の詳細について述べ、最後に….についてのいくつかの付言があります」的な感じでしょうか。

ausführlichというのは「詳細に」、schließlichというのは「最後に」とか「終わりに」といった意味です。

Zuerst sprech ich über,… dann komme ich zu…

とかですと、「最初に….について触れて、次に….について触れます」と、もうちょっと簡単な言い回しになります。いくつも言いたいことがあると、dann(続いて)とかでセンテンスを繋げていけばいいのですが、プレゼンの鉄則として、何回も同じ表現を使うと頭が悪く見えるので、あまり多様しないほうが言われています。

ちなみに、今回使用した参考資料は以下の2つです。最初の一つは英語での対訳が書かれており、次のはドイツ語オンリーです。次回記事はプレゼンの内容・締めについてです。

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