ドイツで免許証の書き換え:翻訳の申請場所と6ヵ月ルールまとめ

自動車大国ドイツに住んでいると、自動車を運転する機会も少なくありません。我々日本人は、ドイツで一から教習所に通い、免許を取得する、という必要がなく、日本で免許を持っていれば、それをもって書き換えが可能です。

今回は、その免許証書き換えの仕組み、どこでおこなえるのか、6ヵ月ルールなどについてまとめていきたいと思います。

[word_balloon id=”5″ position=”L” size=”M” balloon=”talk” name_position=”under_avatar” radius=”true” avatar_border=”false” avatar_shadow=”false” balloon_shadow=”true” avatar_hide=”false” box_center=”false”]ドイツ在住歴5年の村上です。初見では中々難しいところの多い、ドイツでの日本人免許証書き換え手続きについて解説をしていきたいと思います[/word_balloon]

ドイツの日本人免許証事情

ドイツでは、日本人は「日本の免許証を保持したまま、ドイツで運転を行う(6ヵ月以内滞在者対象)」「日本のドイツと引き換えにドイツの免許証を得る(6か月以上滞在者対象)」の2パターン選ぶことが可能です。

以下、簡単に総領事のHPを抜粋しました。

ドイツ国内で運転する場合
日本の運転免許証とそのドイツ語訳、あるいは日本の運転免許証と国際免許証を両方所持していれば、6ヶ月は運転ができます。
ド イツに6ヶ月以上滞在し運転をしたい場合は、住民登録を行い滞在許可を取得した後、日本の運転免許証の公式なドイツ語訳を持って居住地の道路交通局 (Führerscheinstelle)でドイツの運転免許に書き換えてください。住民登録日から6ヶ月以内であれば試験なしで書き換えが可能です。

要するに、将来的に長く(半年以上)ドイツに滞在したい人は、教習所通いなどせずに、日本→ドイツの免許証に書き換えができますよ、というサービスです。

上記のサイトに書かれている「住民登録日から6ヶ月以内であれば試験なしで書き換えが可能です」の部分は私にはよくわかりません。私は、最初の住民登録日から2年以上経過してから書き換えしましたが、試験はありませんでした。

[word_balloon id=”5″ position=”L” size=”M” balloon=”talk” name_position=”under_avatar” radius=”true” avatar_border=”false” avatar_shadow=”false” balloon_shadow=”true” avatar_hide=”false” box_center=”false”]例えば永住希望者や長期滞在を前提とした駐在員などは、この「半年以上滞在」に当てはまりやすいですね[/word_balloon]

持ち物

書き換えを行うためには、最寄りの市役所などにある道路交通局に行く必要があります。

在独日本大使館のHPには、以下のものが申請の際の必要書類として書かれています。

  • パスポート
  • 住民票(Meldebescheinigung)
  • 証明写真1枚(縦45mm x 横35mm)
  • 日本の有効な運転免許証とそのコピー
  • 上記の免許証の翻訳証明書

ただ、これはベルリンのFahrerlaubnisbehördeで切り替えを行う際の持ち物で、市民局、各都市の市役所でも書き換えは可能です、その場合、必要書類は異なってきますので、各々市役所にて確認が必要です。ちなみに、私の居住区では、住民票は不要でした。

加えて、私の場合50€くらい手数料がとられました。これも、管轄の区域によって異なるかもしれません。

[word_balloon id=”5″ position=”L” size=”M” balloon=”talk” name_position=”under_avatar” radius=”true” avatar_border=”false” avatar_shadow=”false” balloon_shadow=”true” avatar_hide=”false” box_center=”false”]ドイツは州ごとにビザの申請なども書類が異なります。ものすごいお役所文化が根付いている一方、割と州の裁量に任せられている部分もあるようですね[/word_balloon]

[word_balloon id=”3″ position=”R” size=”M” balloon=”talk” name_position=”under_avatar” radius=”true” avatar_border=”false” avatar_shadow=”false” balloon_shadow=”true” avatar_hide=”false” box_center=”false”]HamburgやBerlinなど、外国人駐在員の多い都市では市役所も手慣れたものね。逆に小さな田舎町などでは、英語が通じなかったり、外国人の免許証書き換え手続きをやったことが無いケースも有り、トラブルが発生しやすいようね。[/word_balloon]

免許証の翻訳

一番手っ取り早いのは、在独日本領事館で翻訳証明を発行してもらうことです。16€支払えば、公式な翻訳証明書を発行してもらえます。他の翻訳事務所の翻訳したものでも大丈夫だとは思いますが、値段が倍以上しますし、フォーマットが確実なのは総領事館のものです。

ちなみに、ドイツには以下の5つの日本総領事館が存在します。

  • ハンブルク
  • ベルリン
  • デュッセルドルフ
  • フランクフルト
  • ミュンヘン

この免許証の翻訳の際には、有効な運転免許証、パスポートが必要です。また、発行した証明書を自宅まで郵送してもらいたい場合は、封筒と切手を持っていくとそのようにしてくれます(渋々と)。

気を付けなくてはいけないのが、翻訳証明の発行の依頼をしてから交付されるまで、数日要する、ということです。私の場合は、ちょうど一週間後に取りに来い、という感じでした。

また、翻訳証明の申請の際、自分の居住区以外の管轄の領事館へ行っても手続きをしてくれます。その場合、「なんでお住まいの地域から遠いのに、こちらに来たのでしょうか」とか、たまに嫌味を言われます。

[word_balloon id=”5″ position=”L” size=”M” balloon=”talk” name_position=”under_avatar” radius=”true” avatar_border=”false” avatar_shadow=”false” balloon_shadow=”true” avatar_hide=”false” box_center=”false”]原則として「居住区と同じ」区域の領事館を利用しなくてはいけないのですが、理由を説明すれば他の区域の領事館も利用可能です。個人的に、Hamburgの領事館は対応が良かったです、見つけづらい場所にありますが・・[/word_balloon]

市役所での申し込み

さて、上述の書類が揃ったら、あとは市役所にいって、申し込みを行うだけです。平日の朝一で行けばガラガラでした。書類の申請が済んだら、3週間後に取りに来て、とラフな感じで、ビザのように次回の約束なども無い感じでした。

さて、運転免許証書き換えの際には、いくつかルールが存在します。以下、

書き換えの申請中は、原則他の地域へ引っ越しできない

上述のように、申請から交付まで3週間かかりますが、この3週間は引っ越し(というか管轄が変わるような住所変更)は原則できません

私の場合、就職が決まってから免許証の書き換えをしたのですが、次の都市に引っ越すぎりぎりまで前の都市に留まらずを得なくなり、不便でした。書き換えは早めに行っておきましょう。

渡独後、日本で免許証を更新していない場合のみOK

この点は重要ですが、原則「ドイツで初めてAnmeldung(住民登録)してから、一度も日本で免許証の更新をしていない場合」のみ、ドイツで書き換えが行えるようです。

この点については、いくつかのブログでもできるできないが分かれており、中にはできたと言い張る人もいます。私の管轄のおばさんは、駄目だと言っていました。

なので、やや不明瞭なポイントですが、安全策をとるのであれば、日本で更新をする前に書き換えを行ってしまいましょう。

[word_balloon id=”5″ position=”L” size=”M” balloon=”talk” name_position=”under_avatar” radius=”true” avatar_border=”false” avatar_shadow=”false” balloon_shadow=”true” avatar_hide=”false” box_center=”false”]この「日本で更新しちゃったらダメルール」は、結構引っかかった人も多いようなので、日本での更新前にドイツで書き換えておくと無難ですね。[/word_balloon]

ドイツの免許証の取得!そして日本の運転免許証の行方

さて、申請から3週間たって再度市役所を訪れると、あっさりと新しいドイツの免許証をくれました。これで、晴れてドイツで車を乗り回せるようになったわけです。

さて、このドイツの免許証と引き換えに、日本の免許証はその場で提出しなくてはいけない決まりのようです。

在独日本領事館曰く、以下のような決まりがあるようで、在留届を出していればちゃんと自分の手元に日本の免許証が戻ってくるようです。

日本の運転免許証をドイツの運転免許証に書き換える際に、原則として、日本の運転免許証はドイツの運転免許センターに一定期間保管され、その後、当大使館宛てに郵送されることになっています。しかし、現状では必ずしもドイツ当局から全ての免許証が当館に送られてきているわけではありません。当館に送付された免許証に関しては当館管轄地域にお住まいの方には当館から、当館管轄地域以外にお住まいの方には居住地管轄の各在外公館に転送後、在留届で住所・連絡先が確認できる方に返却しています。

運転免許証返還に関するお問い合わせ先
Tel.: 030 210 94- 160
E-mail:taishikan-ryoujibu@bo.mofa.go.jp

[word_balloon id=”5″ position=”L” size=”M” balloon=”talk” name_position=”under_avatar” radius=”true” avatar_border=”false” avatar_shadow=”false” balloon_shadow=”true” avatar_hide=”false” box_center=”false”]これにて、ドイツでの免許証書き換えは完了。ただし、ドイツの交通は日本の左車線と真逆の右車線ルールで、慣れるまで時間がかかりますね[/word_balloon]

[word_balloon id=”3″ position=”R” size=”M” balloon=”talk” name_position=”under_avatar” radius=”true” avatar_border=”false” avatar_shadow=”false” balloon_shadow=”true” avatar_hide=”false” box_center=”false”]あとは、ドイツのアウトバーンはみな車をびゅんびゅん飛ばすから、怖い人は免許証だけ変えておいて、ドイツでは運転しないみたいなケースも見かけるわね。[/word_balloon]

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