【スウェーデン、ノルウェー恋愛事情】独断と偏見でお話しする北欧のデート文化と国際結婚について

前回の記事では北欧の人たちの外見についてのお話をしました。

 

今回は北欧、スカンジナビアのデート文化に関してちょっとお話ししようと思います。

 

前回の記事を読んでいない人は下のリンクから読んでもらえるとわかります。

[word_balloon id=”4″ size=”M” position=”L” name_position=”under_avatar” radius=”true” balloon=”talk” balloon_shadow=”true”]スウェーデンに住んでいるとノルウェーやデンマークの話なんかもちょこちょこ出てきます。そんな仲良しなスカンジナビアの恋愛事情について自分の主観でお話しします。[/word_balloon]

関連:北欧の人はブロンドか? 

国が変わればデートも変わる:スウェーデンから見た北欧のデートの仕方と国際結婚事情

 

当たり前ですが、どこの国でも人によって違うってのは絶対にあります。

 

例えば自分自身のことを話すのが好きな人もいれば、話したがらない人ももちろんいます。

 

このポイントは抑えた上でですが、逆に国や文化で方向付けられる性格や振る舞い方などもあると思います。

 

例えば日本人は初めて会う人に挨拶で握手したりしませんよね。

 

スウェーデン、デンマーク、ノルウェーも若干の違いはもちろんありますが、この国は言語やヴァイキングの文化を共有したりとヨーロッパの中でも兄弟姉妹のような間柄です。

 

そんなスカンジナビアではどんな風にデートをしているのか、国際結婚についてを独断と偏見で僕の視点からお話ししします。

 

そもそもデートってあまり呼ばない

記事のタイトル「デート」って入れておいてあれですが、北欧の人はそんなに「デートする」とか言うのは聞きません。(付き合っていれば別ですが)

 

日本人でもデートしようって言わない人がいますが、感覚的には近いと思います。

 

「デート」と言うと表現が直接過ぎるし、お互いのハードルを上げてしまいます。

 

僕のノルウェー人の友達は「ノルウェーではデートってあまり言わない!」とか言ってる人もいます。

 

例えばスウェーデンには「Fika(フィカ)」という日本で言う3時のおやつ休憩のような、休憩とおしゃべりが合体したような文化があります。

 

こういった「Fikaをしよう」や「一緒に散歩やピクニックしよう」といった別の口実で会うことの方が普通です。

[word_balloon id=”1″ size=”M” position=”L” name_position=”under_avatar” radius=”true” balloon=”talk” balloon_shadow=”true”]ちなみにノルウェーではFikaって言葉は使わないよ。ノルウェーで「Fikaしよう」って言ったらスウェーデンかぶれだと思われるかも。[/word_balloon]

「割り勘」は普通、でもいきなり食事とかにもいかない

 

日本では初めて二人で会うときに食事に行ったりはあると思いますが、北欧では日本より普通ではないと感じます。

 

大学のクラスメートや同僚とお昼に一緒に食事に行ったりとかはもちろんありますが、最近知り合った人にメールで「どこかでランチかディナーしない?」とかしないです。

 

そして食事やカフェに行った時も基本は割り勘です。

 

ヴァイキングの女性は自立的でとても強く、男女平等の考え方が普通なので男性が女性に奢ってもらうのは普通ではありません。

 

男性が奢りたいのであれば、一言「ここ俺が出してもいい?」と聞いて見てもいいと思いますが、もしそこで「おごらなくていい」と断られたらそのままの意味で受け取りましょう。

 

極端な例を挙げると男性が奢ろうとすると、女性を下に見てると受け取って怒る人もいます。

[word_balloon id=”3″ size=”M” position=”R” name_position=”under_avatar” radius=”true” balloon=”talk” balloon_shadow=”true”]日本人男性が奢ろうとしたら北欧の女性は男女平等について教えてくれると思うわ。[/word_balloon]

知らない人と簡単に仲良くならない

 

これは日本と共通しているポイントですね。

 

路上やお店で他人に話しかけることや話しかけられることは基本的にありません。

 

もちろんあなたがスーパーとかでノルウェー語やデンマーク語が分からないときローカルの人に質問したら丁寧に教えてくれます。

 

しかしバーやクラブで他人と仲良くなるとかはひどく酔っ払っている時を除いてありません。

 

他人にきっかけもなく話しかけると非常に警戒されます。

[word_balloon id=”2″ size=”M” position=”L” name_position=”under_avatar” radius=”true” balloon=”talk” balloon_shadow=”true”]大学を卒業して働いてる独身は結構孤独って感じてる人がいたりするわね。[/word_balloon]

仲良くなっていく段階とか順番とかは無い

 

日本の恋愛の一番オーソドックスなパターンは

 

①出会い、②ランチ、③ディナー、④映画やドライブ、⑤告白、⑥付き合う

 

のような段階的な流れがあると思いますが、こっちではそんな段階的な感じはありません。

 

付き合う前から関係を持ったりすることも多々あり、また告白文化も無いので付き合っているのか付き合っていないのかよく分からない曖昧な状態が長く続くこともあります。

 

男女平等的な文化と関係があるか分かりませんが、男性がちゃんとイニシアチブを持つということも無かったりします。

 

なので日本人の女性がスウェーデン人の男性から誘ってくれるのを待っていたり、はっきりと付き合っているかどうか態度を示してくれるのを待っていたりすると肩透かしを喰らうこともあります。

デートや出会い系アプリでは一人ずつ

 

これは少し面白いポイントではないでしょうか。

 

恋人がいればもちろん他の人とデートはしませんが、付き合う前でも複数の女性や男性とデートをするのは社会的にNGです。

 

例えば日本の婚活の場合は何人かの候補がいて、その候補者と食事に行くなどしてどの候補者が自分にとって最適か探っていき、最終的に一人に絞るといったことがあると思います。

 

僕のスウェーデン人の友達は「アメリカではデートは色んな人と同時並行でやってるかもしれないけど、スウェーデンでは一人ずつとデートしていくものよ。同時並行してるのが分かったらもうその時点でお終い。」とよく言っていました。

[word_balloon id=”4″ size=”M” position=”L” name_position=”under_avatar” radius=”true” balloon=”talk” balloon_shadow=”true”]これはちょっとユニークな考え方でしょうか。
僕の知り合いはこれをされて怒っている人がいました。[/word_balloon]

 

北欧は何気に出会いが少ない?

 

学生であればパーティだったり交換留学生とのイベントだったり他の留学生とのアクティビティなど出会いは常にあると思いますが、働き始めるとライフスタイルが変わっていきます。

 

良くも悪くも人と出会う機会は減っていきます。

 

上で話した通り、北欧はそんなに他人と簡単に知り合ったり話したりせず、スウェーデン人やノルウェー人はよく自分たちのことを恥ずかしがりでシャイと言ったりします。

引用 Swedish, cenkiss2331: imgur

インターネットでは上の写真のような各国のステレオタイプを冗談にしたミームをよく見かけます。

 

これはスウェーデンに関することですが、正直ノルウェーも大差はありません。

引用: Scandinavian distancing, LucasLux: imgur

ノルウェー人もバス停で列を作っても2mぐらい間隔を開けていて、自分のパーソナルスペースがいかに広く他人と干渉しないことが規範となっているか見て取れるとれます。

 

そんななかで何となくデンマーク人はスウェーデン人やノルウェー人よりは陽気なイメージはありますが、それでも他人とすぐに仲良くなるようなわけでもないです。

 

なので北欧で仕事を見つけて引っ越してきたり、ワーホリで北欧に来た場合は学校という1番人と出会えるコミュニティに所属できないので、恋人や友達を作っていくのは特に最初苦戦するかもしれません。

 

婚外子が多い

北欧では結婚というステータスは正直重要視されません。

 

それは北欧の人がみんな独身と言うわけではなく、婚約していたり何年も付き合っていても籍を入れないパターンが多いんです。

 

これは結婚してもしていなくても社会的保障が受けられたり、北欧の人と付き合っている国際カップルは結婚していなくても、非EU国民にパートナービザを出せたりと社会的なサポートが大きいと思います。

 

じゃあ実際どれぐらい多いのかと言うと、ちょっとした統計があります。

引用: SF2.4: Share of births outside of marriage: OECD

 

上の統計はOECDが2018年に公表した、各国の2016年時の婚外子が生まれた割合を示す統計です。

 

左に並んでいる国ほど婚外子の割合が多い国になります。

 

関係ありませんが、南米のチリとコスタリカが婚外子の割合がとても高いのが興味深いですね。

 

そしてスラブ語圏ではなぜか小国のスロベニアが一位なのが意外でした。

 

話を戻して北欧を見ると、なんとアイスランド、ノルウェー、スウェーデン、デンマーク各国で婚外子の割合が50%を超えており、EU平均を上回っています。

 

ちなみに日本は韓国と並んでものすごく低く、2%〜3%と真逆の結果を出しています。

 

これを見ると日本がいかに結婚というステータスにこだわり、逆に北欧は結婚というステータスを気にしないかが分かります。

 

またマッチングドットコムやTinderなど出会い系アプリを使うと、男女両方で「子供がいます」ってのもちょこちょこ見かけたりします。

[word_balloon id=”4″ size=”M” position=”L” name_position=”under_avatar” radius=”true” balloon=”talk” balloon_shadow=”true”]良くも悪くも北欧では結婚は形骸化していますね。
北欧は同性婚にも寛容なので日本とは全然違います。[/word_balloon]

スウェーデンとノルウェーの国際結婚の割合

最後にスウェーデンとノルウェーの国際結婚の割合について少し触れておきたいと思います。

 

スウェーデンでもノルウェーでもグローバリゼーションの影響で移民が増えており、それに合わせてか国際結婚の割合は増えてます。(結婚総数自体は減少傾向ですが)

 

個人的には、後述するストックホルム大学のKaren HaandrikmanはEU加盟は国際結婚に影響しているかは確認できないと否定しているのは興味深い意見でした。

 

ノルウェーの統計を取っているStatistics Norwayから過去二年分の結婚に関する統計を引用します。 

このテーブルでは国籍別に分かれているわけではなく、居住がノルウェーかそれ以外で別れているかなので正確な国際結婚の割合ではないので参考として見てください。

 

「新郎新婦ノルウェー在住」に「海外居住新郎」と「海外居住新婦」の数を足すと合計が「新郎新婦のうち一人がノルウェー在住」と一致します。

 

これを見るとノルウェーの結婚総数のうち約10%〜20%が国際結婚となります。

 

そして国際結婚の内訳を見るとノルウェー人の男性の方がノルウェー人の女性より国際結婚の割合が高くなります。

 

一方のスウェーデンについてですが、先ほど挙げたストックホルム大学のKaren Haandrikmanはスウェーデンの国際結婚についての記事を書いており、そこから統計を引用します。

引用: Cross-Border Marriages In Sweden, Karen Haandrikman. Population Europe

左のグラフがスウェーデン人ネイティブで、右が第二世代に関してのグラフです。

 

縦軸は国際結婚の割合をパーセントで表しており、横軸は年代になります。

 

グラフを見てみれば分かりますが、国際結婚自体はスウェーデン人男性の影響で増えていますが、スウェーデン人女性はそこまで変わっていません。

 

そして点線はEU加盟国市民との結婚ですが、これは割合がほぼ変わらないのでスウェーデン人男性はアジア人などの非EU市民との結婚が増えていることを示しています。

 

スウェーデンとノルウェーの統計から見ると、北欧の人と国際恋愛や国際結婚に興味がある日本人にとっては、日本人男性より日本人女性の方が北欧の人と一緒になれる可能性が高いことが示されています。

[word_balloon id=”4″ size=”M” position=”L” name_position=”under_avatar” radius=”true” balloon=”talk” balloon_shadow=”true”]北欧の恋愛事情は日本と違うことが多いのが実情ですね。国際恋愛している人の話を聞いてると、日本や海外で北欧の恋人ができて北欧に引っ越してきたパターンの方が、北欧に来てから恋人ができたパターンより多いんじゃないかなと感じてます。[/word_balloon]