卒業まで230万円:チェコ大学留学から卒業までに必要な費用をまとめてみた

留学で一番ネックになって来るのが留学にかかる費用ではないでしょうか?日本であれば大学生はアルバイトは一般的ですが、ヨーロッパでは日本ほど簡単にアルバイトが見つかる保証はありません。

幸いチェコは今過去に例がないほどの程失業率なので仕事やアルバイトを見つけるチャンスはありますが、理想を言えば勉強に集中する時間が欲しいところです。

今回は留学にかかる総計を私の経験をもとに紹介していきます。

※ちなみに現在2019年1月現在は1コルナ≒5円で計算すると分かりやすい

[word_balloon id=”6″ position=”L” size=”M” balloon=”talk” name_position=”under_avatar” radius=”true” avatar_border=”false” avatar_shadow=”false” balloon_shadow=”true” avatar_hide=”false” box_center=”false”]チェコ歴4年、チェコの大学を卒業して現在はプラハで働いている井上です。今回はチェコの大学卒業までにかかる費用をマルっと紹介していきます![/word_balloon]

チェコの大学留学に必要な経費

計算にあたり、便宜上私立大学のMetropolitan University Pragueを用いて試算していきます。

理由は二つあり、一つ目は国立大学はチェコ語で勉強すれば無料ですが、現実的に日本人のほとんどはチェコ語ができないのと、そして二つ目の理由としてここの学費は私立大学の中でも安いからです。

月の生活費ですが、参考として私は月に6万円の生活費で生活していました。

  • 家賃:約15,000円
  • 食費:約30,000円(飲み会などの交際費含む)
  • その他雑費:約5,000円

私はタバコを吸わず、お酒もほぼ飲まないため、友達とパーティーや飲みに行っても基本コーラしか飲まなかったのであまり出費は大きくありませんでした。

この金額は節約を意識すればできますが、今は多少物価も上がっているので、理想を言えば月8万円あれば普通の生活がしやすくなります。ただし、月の生活費6万円は、学費や単発で出て来る費用(旅行費等)を入れていないので、それらを踏まえたうえで以下に合計の試算をしてみます。

[word_balloon id=”6″ position=”L” size=”M” balloon=”talk” name_position=”under_avatar” radius=”true” avatar_border=”false” avatar_shadow=”false” balloon_shadow=”true” avatar_hide=”false” box_center=”false”]プラハの大学ではルームシェアの大学寮に入ってしまえば家賃は15000円程度!自炊すれば月6万円の生活が夢じゃない[/word_balloon]

学費(3年間6,700ユーロ/171,000コルナ〜)

さて先ず学費ですが、大学のホームページによると1年間の学費が57,000コルナとなっていますので、最短で卒業するとして3年間で171,000コルナ(2019年1月時点で約840,000円)になります。

大学の教材ですが、もちろん教科書を買った方がベターですが、基本的に教授が講義ごとのマテリアルや読む課題を提供してくれるのでほとんど買う必要はありません。ちなみに私は講義の際ノートパソコンでノートを取っており、勉強はほぼパソコンでしていました。

[word_balloon id=”6″ position=”L” size=”M” balloon=”talk” name_position=”under_avatar” radius=”true” avatar_border=”false” avatar_shadow=”false” balloon_shadow=”true” avatar_hide=”false” box_center=”false”]チェコの大学の平均学費は年間2000~3000€程度。卒業までに100万円あれば学費のほうは足りる計算です[/word_balloon]

[word_balloon id=”2″ position=”R” size=”M” balloon=”talk” name_position=”under_avatar” radius=”true” avatar_border=”false” avatar_shadow=”false” balloon_shadow=”true” avatar_hide=”false” box_center=”false”]チェコ語で大学にいければ無料だけど、チェコ語を勉強するのにまたえらい時間とお金がかかるからね・・[/word_balloon]

住まいに関わる費用

ここは大学寮に住むか普通のアパートに住むか、アパートに住むなら一人で住むか他の人とシェアするかで大きく変わります。

便宜上今回は安くなる大学寮で試算します。

家賃(3,000コルナ〜)

国立大学は大学寮を持っており、そこの大学生でなくても入ることができます。プラハで知り合いなしに家を見つけるのは難しいので古くて不便でも最初は大学寮に行くことをオススメします。

お金に余裕があり、チェコの生活がわかってからアパートに引っ越しても遅くありません。大学寮の一ヶ月の家賃は安いところで3,000コルナ〜(約15,000円)になります。

ちなみに大学寮は他人とのルームシェアになるのでプライベートはありません。

運が良かったりすると一人部屋を手に入ることもありますが、基本は誰かとシェアになるのを前提に考えておいてください。

私の大学寮での経験や写真は一部こちらにまとめてあります。
[blogcard url=”https://uueuro.com/experience-moving-out-and-in/”]

大学の寮の家賃に含まれるものはこちらです。

  • 水道光熱費
  • ベッドシーツ代
  • 机、椅子、テーブルランプ、小さな棚やワードローブなど
  • 共用の冷蔵庫。
  • 共用の洗濯機。

必要最低限のものは含まれており非常に割安です。

[word_balloon id=”6″ position=”L” size=”M” balloon=”talk” name_position=”under_avatar” radius=”true” avatar_border=”false” avatar_shadow=”false” balloon_shadow=”true” avatar_hide=”false” box_center=”false”]寮に入ってしまえば、新しく家具を買う必要も、水道費を払う必要もなくなります![/word_balloon]

逆についていなかったり、追加で払わないといけないものもあります。

  • テレビ。
  • 食器類。
  • タオル類。
  • ナイフやフォークなどのカトラリー。
  • インターネット。(追加で支払う)
  • ヘアードライヤー。
  • 電気ケトル。
  • 洗濯物を乾かすドライスタンド。
  • 掃除道具。
  • 洗剤、シャンプーなど。
  • その他消耗品類

食器類は、プラハにはIKEAが二つあるのでそこで仕入れるか、大きいフリーマーケットが毎週末行われているのでそこで買うのがオススメです。恐らく安いものなら全て揃えても15,000円で足りると思います。

ちなみに電子レンジですが、これは場所によって有ったりなかったりです。

参考までにカレル大学の寮にはありませんでしたが、チェコ工科大学の寮には共用の電子レンジがありました。引越しは友達に頼んで荷物を一緒に運んでもらいましょう。

私は引っ越す際自分のスーツケースにIKEAの青いバッグを使って三週して終わらせました。

デポジットは一般的ですが、退寮する際に返金されますのでとりあえず費用には含めません。ちなみに私の時はデポジットとして3,000コルナ(約15,000円)払いました。

寮のインターネットは大体一ヶ月200コルナ(約1,000円)です。

家賃一ヶ月3,000コルナ x 36ヶ月 = 108,000コルナ

インターネット料金 200コルナ x 36ヶ月 = 7,200コルナ

計115,200コルナ!(卒業までにかかる家賃)

[word_balloon id=”6″ position=”L” size=”M” balloon=”talk” name_position=”under_avatar” radius=”true” avatar_border=”false” avatar_shadow=”false” balloon_shadow=”true” avatar_hide=”false” box_center=”false”]卒業まで全部寮で過ごすとすると、3年の家賃は50万円程度。生活費の中で大きなウエイトを占める家賃がここまで抑えられるのはありがたいですね[/word_balloon]

食費

食費に関しては日本より安いが、バカみたいに安くもない、と言ったところでしょうか。私は食費に月30,000円を目安にしていましたが、実はあまり自炊はしませんでした。

理由は大学寮のキッチンは共用で設備や冷蔵庫は小さく快適でなかったからです。大学寮や国立大学のキャンパスにはMenzaという学割のきく食堂があり、ここでは一食50〜80コルナ(約250円〜400円)で食べれます。

登録さえ済ませばそこの大学でなくても学割が使えるので私はできるだけここで食べていて、ファーストフードやベトナム料理屋、中華料理屋、ケバブなどは120コルナ(約600円)で食べれるのでこの辺を組み合わせて、食費1日1,000円を目安に生活していました。

日本の食材や調味料はドイツと同じく日本の値段から3倍ほど高くなりますので、食費を抑える上ではオススメできません。恐らくストレス少なくしつつ安上がりにする方法はお昼はMenzaで、夜は自炊のパターンです。

[word_balloon id=”6″ position=”L” size=”M” balloon=”talk” name_position=”under_avatar” radius=”true” avatar_border=”false” avatar_shadow=”false” balloon_shadow=”true” avatar_hide=”false” box_center=”false”]とにかく生活費を安くあげる方法は、自炊をしまくること。ちなみに、友人と飲みにいくとしても、基本的に「夕飯は家で済ませてきて」から飲みに行くことが多いので、自炊と友達づきあいは両立できます[/word_balloon]

自炊(4,000コルナ)

チェコにある大手スーパーマーケットはTesco、Albert、Billa、そしてLidlです。

Lidlはあまり中心部にありませんが、わずかながら安いイメージはあります。ただLidlは品揃えに偏りがあるイメージもあるので、正直この中でしたらどれも大きくは変わりませんのでこだわる必要はありません。

上記のスーパーでパスタやパンなどを買えば食費は外食より抑えられます。

作るものにもよりますが一ヶ月20,000円以下に抑えることは可能だと思いますが、あまり厳しいのも現実的では無いし余計なストレスになるのでとりあえず今回は20,000円を目安にします。

自炊をする際に重要なツールになってくるのが炊飯器です。こっちのコメはタイ米などが多いのですが、アジアショップに行くと、日本的なお米が売っています。

ただ、日本で市販されている炊飯器をただもっていっても、電圧があわずに危険なので、ベストは、ヨーロッパの電圧に対応している製品を購入することです。おススメは以下の2種。二つとも10,000円前後で購入可能です。

[itemlink post_id=”1700″]

[itemlink post_id=”1701″]

外食(6,000〜8,000コルナ)

こちらもドイツと一緒で外食のバリエーションは日本ほどありません。

安いお店はファストフード、中華料理、ベトナム料理屋で大体120コルナ、普通のレストランに行くと200コルナ(約1,000円)からになります。

水は無料でなく、ドリンクを注文するともちろん追加されるので気をつけてください。ただ平日のランチは色んなところでランチメニューをやっており、レストランでも120コルナぐらいで食べられたりできるので割安です。

ちなみに日本食やラーメン屋がプラハにはいくつかありますが、値段はランチでも200コルナを越すので学生にはあまりオススメしません。

お金を出せばチェコでも美味しいお寿司や日本食は食べられますが高くなります。

[blogcard url=”https://uueuro.com/japanese-food/”]

日本食やお寿司を安く食べたい場合は韓国料理屋をオススメします。韓国料理屋は日本食や寿司も合わせて出してるところが多く、比較的美味しく200コルナぐらいで食べられるので和食料理屋に行くより安いです。

[word_balloon id=”2″ position=”R” size=”M” balloon=”talk” name_position=”under_avatar” radius=”true” avatar_border=”false” avatar_shadow=”false” balloon_shadow=”true” avatar_hide=”false” box_center=”false”]チェコでは日本料理屋はすごい人気で、地元のチェコ人女性たちのデートスポットと化しているわ[/word_balloon]

飲み会やパーティーについてでですが、これはドイツのケースと基本一緒ですが、チェコはビールが更に安いです。スーパーでは500mlの缶ビールや瓶ビールがが12コルナ前後(約60円)ぐらいからあります。

パブなどでは安いところでは30コルナ(約150円)からで高いところでも60コルナ(約300円)程度なので財布に優しいです。実際チェコではレストランで一番安い飲み物はビールだったりしますので、お金を節約したい人はビールを飲んだ方がいいです。

ちなみに水やコーラは40コルナ前後(約200円)でしょうか。

日本と違いホームパーティもよくあり、この場合は自分の飲みもの持参になることが多いので費用はあまりかからないでしょう。

とはいえ頻繁にパーティーをしたり、クラブなどに遊びに行くとその分お金はかかりますので自分の経済状況と相談しつつ、どれぐらい交際費にお金を使うか考えてください。

食費の合計は最低費用を計算するので自炊で計算します。

自炊一ヶ月4,000コルナ x 36ヶ月 = 144,000コルナ。

その他

ここには携帯代と後は単発でかかる費用を入れていきます。

基本的にビザや保険料は一度払えば半年から一年カバーされるので普段の負担にはなりませんが、一度に色んな支払いが同時に来るのでその瞬間は痛いです。

ちなみに保険はチェコのビザ申請時に必要になるので注意してください。

健康保険料(5,000コルナ〜)

ドイツとの違いは、チェコでは自分で保険を買わなければいけないことです。保険はチェコにある保険会社から買いましょう。

健康保険はなんでもいいわけではなく外国人ビザ申請用に基準を満たす保険を用意されているからです。私がチェコに来た1年目は一年で5,000コルナ(約25,000円)でありましたが値段は変わりやすいので注意してください。

現在VZPの保険は一番安いプランで一年で5,000コルナ前後の保険があります。

こちらは3年間で15,000コルナ。

ビザ代

日本からの申請料に費用はかかりませんが来てから更新する際にバイオメトリックカード発行料が1,000コルナ(約5,000円)かかります。

注意しなければならないのは、住所を変更するたびにバイオメトリックカードを作らなければならないのでその際も1,000かかるので注意してください。

ビザは3回更新することにして3年間で 3,000コルナとしておきます。

[word_balloon id=”6″ position=”L” size=”M” balloon=”talk” name_position=”under_avatar” radius=”true” avatar_border=”false” avatar_shadow=”false” balloon_shadow=”true” icon_type=”sweat” icon_position=”top_left” icon_size=”M” avatar_hide=”false” box_center=”false”]日本にいると全く気にしないビザですが、海外に住むとその煩わしさに辟易します[/word_balloon]

携帯料金(499コルナ)

これは学生であれば日本の格安Sim程度の費用で抑えられます。学生で尚且つ26才以下であれば、Vodafoneで便利な学生割引プランがあります。

こちらは一ヶ月499コルナ(約2,500円)でデータインターネット10GB、さらにシェンゲン域内電話し放題のプランが申し込めます。私のクラスメートでもVodafoneのSImを使っている人は多かったイメージです。

ちなみに私はプリペイドのSimカードを使い、チェコの電話番号だけ手に入れチャージはほぼしませんでした。チェコの電話番号を持っておくと手続きの際色々と便利で、後はレストランやカフェ、公共のWi-fiを使って生活していました。

こうすると携帯代も節約できますが、正直不便さはあるのでそんなにオススメしません。

携帯代は今回一ヶ月500コルナとし、 x 36ヶ月 = 18,000コルナ。

[blogcard url=”https://uueuro.com/sim-for-students/”]

交通費(1,280コルナ)

学生であればチェコのISIC学生証を手に入れることによって、定期券が大幅に割引されます。

プラハのバス、トラム、メトロの料金表:DPP。これにより年間の交通費が1,280コルナ(約6,200円)と冗談見たいな金額ですんでしまいます。ちなみにこの金額にはナイトバスやナイトトラムなども含まれますので、一度購入してしまえば乗り物に関しては一切困りません。

こちらは1年で1,280コルナ x 三年分なので=3,840コルナにします。

合計

3年間の費用を改めて出しますとこのようになります。

  • 学費:171,000コルナ。
  • 家賃:115,200コルナ。
  • 食費:144,000コルナ。
  • その他:39,840コルナ。

合計:470,040コルナ。

470,040コルナは約2,270,000円です。

これを一年ごとにすると約760,000円になります。

これには洋服代や、消耗品代、旅行費用や大学の受験料などの細かい費用含まれていませんのでもうすこしかかってきます。

日本の私立大学に行くよりは断然安く、ドイツの300万より30%程安いといったところでしょうか。

関連記事:卒業まで300万円:ドイツ留学に必要な費用はどれくらい?

ヨーロッパで大学進学を検討されている方は参考にしてください。