ドイツの治安と危険なシチュエーション:夜道で近寄ってはいけない5タイプの人々とは

日本ほどではありませんが、ドイツはヨーロッパの中では比較的治安が良いことで有名です。

それでも、日本とは違う、という意識をもって生活していないと、思わぬ事件に巻き込まれる可能性があります。

ドイツと治安

統計的にみると、ドイツはヨーロッパでは有数の「治安のいい国」です。アイスランドやアイルランドのような、島国で人口の少ない国を別にすれば、ヨーロッパで随一といっていい治安の良さでしょう。

例えば、統計資料によると、ドイツの殺人事件発生件数は10万人につき1の割合。これは、おとなりのフランスの1.4や、ベルギーの2.0などより良い数値です(ちなみに、日本は0.3)。

それでも、日本と比べ10倍以上犯罪発生確率が高いのが、ドイツの実情です。

自分の身の安全を守るため、それゆえ、正しいちしきを身に着けておかなくてはいけません。

ドイツに住んでいて気を付けなくてはいけないシチュエーション

ドイツに住む場合、日本にいるような感覚で夜の一人歩きをすることは非常に危険です。例えば、ドイツには24時間営業のコンビニはありません。ガソリンスタンドの売店も、犯罪被害などを防ぐために、深夜はシャッターを下ろし、シャッター口からお金を入れて商品を取ってもらうシステムです。

夜、22時以降あたりには、あまり夜道を一人歩きすることを控えたほうが良いでしょう。

ちなみに、都市部とそれ以外では、犯罪の発生率が異なります。日本でも、大阪のような大都市と、人口10000人くらいの田舎町では、かなり犯罪発生率にバラツキがみられます。

ドイツでもそれは同様で、フランクフルトやベルリンなどは、犯罪率が高いことで有名です。実際に、夜の地下鉄等の雰囲気などを見てみればわかると思いますが、浮浪者がたむろっており、夜はあまり近づきたくない雰囲気を醸しています。

具体的に、ドイツで気を付けなくてはいけないシチュエーションとは、以下のようなものが挙げられます。

  • 夜~早朝
  • 夜の地下鉄やトンネル(浮浪者の溜まり場になっている場所)
  • 街灯や人通りのない道暗い道(カツアゲの被害が多い)
  • サッカーの試合などイベントのあった日の夜(酔っ払いが多い)
  • 町の中の特定の区域(売春街、移民街地区等)

逆に、これらを避けて、明るい人通りの多い地区などで生活する分には、そんな危険な目にあうことはありません。

ちなみに、防犯ブザーなどドイツのお店でも購入することが可能ですが、日本で購入したほうが安上がりですので、例えば以下のようなグッズがおススメです(催涙スプレーなどは、飛行機への持ち込みが禁じられているため、現地で購入したほうがいいですが)。

[itemlink post_id=”1310″]

ドイツでエンカウントする危険な人達

私の経験も交え、以下に、ドイツで我々日本人が遭遇する確率の高い、危険な人々についてまとめていきます。

酔っ払い(学生)

まず、ドイツに住んでいて一番エンカウント率が高いのは、この学生酔っ払い軍団です。非常にうざいのですが、さすがに向こうにも(学歴など)失うものがあるので、喧嘩沙汰に発展するようなことはほとんどありません。

学生街ですと、O-Phaseという期間に注意しなくてはいけません。ドイツの大学では、伝統的に、セメスターの開始時期(10月初頭、および4月初頭)には、先輩と新入生とで町に繰り出してどんちゃん騒ぎをする、という迷惑な文化があります。

そのため、この時期は、町は大勢の酔っ払い学生であふれかえります。

上述しましたが、この学生の酔っ払いは危ないというより、ウザい方面でたちが悪いです。特に、アジア人対しては、「こんにちは」「你好」と、ものすごい馬鹿にした面で絡んできます。

特に、アジアの女性に対してはセクハラまがいの言動、行動があると、韓国や中国系の女性が不満を漏らしていました。

ただ、あくまで学生なので、危険度は低く、エンカウント度は高い、ドラクエでいうと最初の村で出てくる雑魚いモンスターのような感じです。

酔っ払い(フーリガン)

サッカーの試合の行われた夜など、町は異常な熱気に包まれます。

ドイツのサッカー熱は、日本ではちょっと想像できないほど以上で、ファン同士の喧嘩に発展することもしょっちゅうあります(南米などと違って、それで死んだというような話はあまり聞きませんが)。

それゆえ、有名なクラブがある街(Dortmund等)では、サッカーの試合の夜などバーに行くと、わめき叫ぶ屈強なドイツ人の姿が見受けられます。

特に、Dortmundなどのチームは、もともと炭鉱の日雇い夫のような客層がファンについていたため、荒々しいことで有名です。

先ほどの学生の酔っ払いと違い、普段どんな職種なのか想像もつきませんし、負けた試合の日などはなんとなく目つきも獰猛な人が多く、あまり私は近寄りたくありません。

特に、試合帰りの電車などがかち合ってしまうと、殺気立った酔っぱらったファンたちに囲まれることになりますので、自分の住んでいる町のチーム成績や試合の状況は、事前にチェックしておきましょう。

浮浪者、ホームレス

駅などでよくエンカウントするのが、ホームレスです。ただ、私の感覚では、駅にいるようなホームレスはそんなに危なくありません。駅には警備員も巡回していますし、他にも乗客がたくさんいますので、何かされても叫べば簡単に助けてもらえます。

ただ、夜の田舎町などで割れたビール瓶を片手に千鳥足で寄ってくる浮浪者などは、かなり危険です。

私は、一度ドイツの田舎町の駅に夜の23時くらいに着いて、一人でホテルまで歩いて行ったのですが、途中の公園で浮浪者同士がビールを飲んでバカ騒ぎしており、割れたビール瓶を持った連中らがこっちにわらわら寄ってきたことがあります。

今何時だ、携帯を見せろ、数人の男に聞かれ、無視して通り過ぎましたが(多分、見せていたら携帯ごとパクられていた)、なにかされてもおかしく無い状況でした。

特に、浮浪者の中には、アジア人に対して敵意を抱いているものも少なくなく、かなり警戒が必要です。

難民

もちろん、差別意識や偏見はいけませんが、2017年大みそかに、ケルンで大々的に移民男性によるドイツ人女性への集団性被害が発生した事件を忘れてはいけません。

私も、大学の知り合いの知り合いなどで、アフリカやシリア系の難民、移民などの人々とあったことがあります。

もちろん、中には真摯にドイツ語を学び、現地の文化をレスペクトし、ドイツに適合しようとしているものもいますが、私の見知った人々は残念ながら、多くが、ドイツ語も英語も話せない、セックスのことしか興味のない移民男性でした。

意思疎通において、言葉が通じないというのは特に恐怖です。以前、長距離バスで移動しているときに、恐らくアフリカ系と思われる移民の男性が、自分の席を奪ったと、ドイツ人にいがかりをつけて、あやうく殴り合いになりそうな場面を見かけたことがあります。

もちろん、移民男性のほうにも言い分はあったのでしょうか、ただ「Platz」(席)と、いう単語を大声で連呼するだけで、なにが具体的に言いたいのか分からず、車内は異様な空気になっていました。

ネオナチ

スキンヘッドに入れ墨、全身筋肉の塊のような様相のネオナチを、私は何度か見かけたことがあります。

もちろん、そういうファッションスタイルなのだと好意的に解釈することもできますが、基本、スキンヘッドに入れ墨を入れている人々には、関わらないほうが身のためです。実際に、都市部などではネオナチによる暴行事件などが報告されています。

まだ、上述の酔っ払いなどは必ずしもこちらを敵視しているとは限りませんが、ネオナチにとってアジア人である我々は、言いがかりをつけるには格好の獲物です。

ドイツ人のほうでは、どこにそういったコミュニティがある、といった情報を知悉しており、もし新しい街に引っ越した場合、フラットメイトなどに聞いておくと「あの近辺はネオナチの集会所がある」「あのへんの住民は外人を敵視してる」みたいな、ガイドブックに載ってない情報を教えてくれることがあります。